医療法人社団 産科・婦人科 小室医院

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生理不順

妊娠したおぼえもないのに生理が来ない、周期が不順でいつ始まるか予測がつかない、あるいは、生理が月に2回もあった。こんな状態でお悩みの方は、検査や治療が必要になります。

正常の生理の周期はどのようなものですか?

多くの女性は平均12歳で初潮を迎え、性成熟期にあたる年齢では、3日から7日の日数で、25~38日くらいの間隔をもって、子宮からの出血を繰り返します。これが通常の月経(生理)なのですが、この周期は卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類の女性ホルモンの働きによって調節されます。ふつう排卵前には卵胞ホルモンが単独で、排卵後はこれに黄体ホルモンが加わって規則的なサイクルがかたちづくられますが、何らかの理由でこれらのホルモンの分泌に障害が生じると生理は不整になります。
その実、卵巣に大した異常はないのに、単純に体調不良の影響で周期が乱れる方もいらっしゃいます。たとえば、学校を卒業して社会人になったばかりの女性が、環境の変化でとたんに生理が止まったり、不順になってしまうなどは、その典型でしょう。

生理不順とはどんな状態をいうのでしょう?

ずっと順調だったのに、前触れもなく突然生理が来なくなってしまった、間隔が延びていつ次の出血が始まるのか検討がつかない、あるいは、出血がダラダラと繰り返され、生理なのか不正出血なのかさっぱりわからないといったように、月経に関するさまざまな不安をお持ちの方は少なくはありません。
もちろん、排卵に問題があっておこるトラブルもありますが、他にも、ストレス、過労、肥満、無理なダイエット(急激な体重減少)などの出来事が加わると、微妙にホルモン状態がアンバランスとなり、それで周期が狂ってしまうことも珍しくはないのです。ただ、このようすを長期間放置しておくと、だんだん治療にも反応しなくなりますし、精神的にも不安定になるなど、決して好ましい状況にあるとはいえませんから、原因を特定し早期に治療を開始する必要があります。
言葉の定義の上では、3ヵ月以上生理をみない場合を無月経、周期が40日以上空いてしまう場合を稀発月経、あるいは逆に、しょっちゅう出血を有する場合を頻発月経と呼んでいます。

原発性無月経とは

18歳を迎えても、まったく生理の発来をみないものを原発性無月経といい、いろいろな検査を行って原因の検索に努めます。具体的な検査法としては、エコーをはじめとする画像検査、内分泌検査、染色体検査などが用いられます。
これに対し、生理のあった女性が、次の予定の頃になっても出血が始まらない場合を、続発性無月経と呼びます。

生理不順(続発性無月経)に行う検査

内分泌検査
血中のエストラジオール(エストロゲン:卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)、さらに黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)、および甲状腺ホルモンなどを測定します。
基礎体温測定
毎朝起床時に、婦人体温計を用い基礎体温の計測を行います。非常に簡便な方法で、排卵の有無や排卵日を推定できます。
画像診断(エコー検査)
エコー検査法を用いて、子宮の大きさ、位置などをチェックすると同時に卵巣のようすも観察します。
ホルモン負荷テスト
続発性無月経の方に対し、プロゲステロン(黄体ホルモン)を投与して、出血の有無を確認します。この黄体ホルモン注射のあと、消退性出血があった場合は、第1度無月経と判定します。黄体ホルモン単独投与で出血がおこらないときは、改めて、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両者を同時に使用し、出血が生じれば第2度無月経と判断します。つまり、第1度無月経では、黄体ホルモンのみが足らないのに対し、第2度無月経では、卵胞、黄体両者の女性ホルモンの分泌が不十分であるということになります。

生理不順の主な種類と治療法について

第1度無月経
前述の第1度無月経には、クロミッドと呼ばれる排卵誘発剤が第1選択薬としてよく用いられます。
第2度無月経
まずは、エストロゲンとプロゲステロンを周期的に投与する方法(カウフマン療法)により、サイクルを正常にもどし、時期をみて順次クロミッドによる排卵誘発に切り替えていきます。
無排卵性周期
生理は繰り返されても、基礎体温表の上では排卵が確認できない場合をいいます。多くは、周期は規則的ではなく安定していません。治療にはクロミッドを、生理の5日目より5日間内服する方法が効果的です。
多のう胞性卵巣
超音波エコー診上、卵巣内に小さなのう胞が多数認められるとともに、下垂体ホルモンの値が特徴的なパターンを示すことによって診断されます。通常は頑固な排卵障害を持つため、治療にはステロイドホルモンを加えたクロミッド投与や、さらに強力な排卵誘発法などが試みられます。
高プロラクチン血症
血中のプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が高値となり、その結果、生理が止まったり不整になる場合をいいます。原因には、まず向神経薬などを長期にわたって服用しているもの、下垂体に腫瘍を有するものが挙げられますが、中には理由がはっきりしないケースもあります。乳汁分泌を合併するときは、パーロディルと呼ばれるお薬でプロラクチンのレベルを下げて乳汁を止め、CT、あるいはMRIで下垂体に腺腫の存在が確認されれば、脳外科的な手術の適応となります。

機能的な子宮出血について

生理以外の子宮からの出血で、特別な病気を持たなくておこるものを、機能性子宮出血と呼びます。原因には、女性ホルモンの分泌不全がベースにあるものと考えられ、ほとんどの場合出血は自然に治まりますが、なかなか止まらないケースでは、止血剤を使用したり、エストロゲン、プロゲステロンなどホルモン剤の投与を行います。

若年性出血
生理が始まったばかりの年齢の方にみられ、周期は不順で、大多数は無排卵性であるのが特徴です。
プレ更年期出血
閉経を迎える前の少しずつ女性ホルモンが減り始める30歳後半~40歳前半のご年齢(プレ更年期)の方に出現しやすく、排卵障害とともに不定期に出血を認めます。
多くは日常の積もったストレスによってホルモンをコントロールする自律神経のバランスが不安定になり生じるものと考えられます。
排卵期(中間期)出血
性成熟期の女性で、排卵期のホルモン分泌の変動に子宮内膜が過敏に反応すると、短期間に少量の出血をみることがあります。

その他の生理異常

出血量が多い(過多月経)
生理の出血がレバーのように塊となって出てくる場合を指しますが、毎月のように多量に出るとなると鉄欠乏性貧血に陥る心配があります。子宮筋腫を合併しているケースも考えられます。
出血量が少ない(過少月経)
出血量が極端に少ない場合ですが、発症の多くは排卵をともなわない周期であったり、子宮内膜の異変などが引き金となります。
生理痛が強い(月経困難症)
子宮内膜症や子宮筋腫などの病気の合併がないのに、生理時の痛みが強く、日常生活に支障が生じる場合を月経困難症と呼びます。これは子宮内膜中にプロスタグランディンが一時的に増加したために、子宮筋の過収縮が生じて、下腹痛、腰痛などがひどくなった機能的なものと考えられます。

※月経困難症や子宮内膜症については、このホームページの「生理痛対策」の項目にまとめましたので、そちらをご参照ください。